見積を出した後、誰が追っていますか?
電気・設備工事会社の「紹介・リピート営業」を仕組みに変える
「あの元請、最後に話したのは誰だっけ」 「見積を出してから二週間たつけど、あれはどうなった」 「よく仕事をくれていた担当者さん、異動してから連絡していないな」
電気工事や空調・通信設備の会社で、こんな独り言に心当たりはないでしょうか。
営業担当が何十人もいる会社の話ではありません。社長自身が営業を兼ねていたり、営業がいても1〜3人で、現調も積算も、施工側との調整まで抱えていたりする。それがこの業界の普通の姿です。
そして、仕事を持ってきてくれるのは、まったく知らない新規客ではありません。付き合いのある元請の担当者、設計事務所、管理会社、昔の現場で知り合った人。「今度こういう工事があるんだけど、見てもらえない?」——多くの会社で、売上の大半はこうした紹介とリピートから生まれています。
だとすると、営業で一番もったいないのは、新規開拓ができていないことではありません。すでに持っている関係から生まれるはずだった仕事を、静かに取りこぼしていることです。
受注が途切れやすい、3つの空白
取りこぼしは、派手な失敗としては起きません。誰も悪くない顔をして、3つの「空白」で静かに起きます。
空白1:見積を出したあと
見積書を作って送る。ここまでは全力です。問題はそのあと。返事が来ないまま一週間、二週間。こちらから聞くきっかけを逃し、「返事がないから流れたんだろう」と、いつのまにか終わったことになっている。
実際には、相手側で保留になっているだけだったり、時期がずれただけだったりします。ひと声かければ動いた案件が、かけなかったために消える。そして「なぜ取れなかったのか」も記録に残らないので、次に活かすこともできません。
空白2:担当者の異動
長く付き合いのある元請でも、実際に案件を運んでくれているのは「会社」ではなく、工事部の〇〇さんという特定の人です。その人が異動した途端、発注がぱたりと止まる——よくある話です。
会社としての取引は続いているのに、後任の担当者とは接点がない。前任者がどこへ異動したかも追っていない。「あの会社からの仕事、最近減ったな」と気づいたときには、関係はもう冷えています。
空白3:完工のあと
工事が終わり、検収と請求が済むと、その顧客はいったん「終わった案件」になります。次にその名前を思い出すのは、向こうから連絡が来たときだけ。
でも、紹介・リピートで回っている商売にとって、完工は営業の終わりではなく、次の案件までの待ち時間の始まりです。この業界は、同じ相手からの次の仕事まで数ヶ月から半年空くのが当たり前。その間に一度も連絡していなければ、次の工事は「最近顔を見た別の業者」に行くかもしれません。
悪いのは怠慢ではなく、記録の置き場がないこと
3つの空白に共通するのは、誰かがサボったわけではない、ということです。
見積書は残っています。請求書も、工事写真も残っています。ところが、「誰の紹介だったか」「相手の決裁者は誰か」「最後にいつ話したか」「次にいつ連絡する約束だったか」——次の仕事につながる情報だけが、どこにも残っていない。社長の頭の中、個人のメール、名刺の束、誰かのExcelに散らばっています。
散らばっているものは、忙しくなった瞬間に見えなくなります。そして専門工事の会社は、いつも忙しい。人を簡単に増やせないいま、夜に思い出して追いかける根性論は、もう成立しません。
残すのは3つだけ——「誰と・いつ話し・次にいつ」
ここで「営業管理を導入しよう」と大掛かりに構えると、まず失敗します。入力項目が多い仕組みは、現場と兼務の営業には続きません。
続けるコツは、残すものを絞ることです。
- 誰と(会社ではなく、人。決裁する人と、案件を運んでくれる人)
- いつ話したか(最後の接点日)
- 次にいつ何をするか(見積のフォロー、完工後の挨拶、異動の確認)
この3つさえ会社に残っていれば、「見積を出したまま止まっている案件はないか」「しばらく話していない大事な相手は誰か」に、記憶ではなく記録で答えられるようになります。
紙のノートでも、Excelでも、まずは構いません。ただし一つだけ条件があります。社長や担当者の頭の中ではなく、会社の誰もが見られる場所に置くこと。そうでなければ、空白2(人の異動・退職)に勝てないからです。
それを毎日続けるのは大変だから、仕組みに任せる
とはいえ、「最終接点日を全社分見張って、空きすぎたら思い出す」を人力でやるのは大変です。私たちが作っているリレーションログは、まさにこの3つを残して見張るための道具です。
- 打ち合わせのメモを貼り付けると、AIが会社・人物・案件・やることに整理して記録します。入力のために新しい作業を増やしません
- しばらく接点のない相手を、システムの側から知らせます。基準は「最終接点からの日数」という誰にでも説明できる事実だけです
- 案件は一覧で段階と「次にやること」が見え、見積を出したまま放置されている案件が埋もれません
- 失注のときは理由を残します。「なぜ取れなかったか」が、あとから数えられるようになります
営業専任がいなくても、「関係の見張り」だけ道具に任せて、人は電話と訪問に時間を使う——そういう分担のための設計です。

正直に言うと、向かない会社もあります
すべての工事会社に効く道具ではありません。公共入札がほぼすべてで受注が価格と点数で決まる会社、単発の個人客が中心の会社、営業接点がそもそもない完全な施工下請けの会社では、関係を記録する意味が薄く、おすすめしません。
効くのは、紹介とリピートで回っていて、その関係が社長や特定の担当者の頭の中に偏っている会社です。この記事を読んで3つの空白に心当たりがあったなら、おそらく後者です。
効果は「受注率」ではなく「フォロー漏れ」で測ってください
最後に、導入を検討するときの物差しについて。
正直にお伝えすると、リレーションログはまだ新しいサービスで、「受注率が何%上がりました」と言える導入実績の数字を持っていません。だから私たちは、そういう約束をしません。
代わりにおすすめするのは、30日間の無料トライアルで、自社の数字を測ることです。主要な取引先20〜30社と進行中の案件を入れて、30日後にこう自問してください。
- 見積を出したまま放置されていた案件は、何件見つかったか
- 「そういえば連絡していなかった」大事な相手は、何社出てきたか
- 「あの件どうなってる?」を探す時間は、減ったか
受注は価格や景気にも左右されますが、フォロー漏れと探し物の時間は、自社の記録だけで判断できます。数字が変わらなければ、やめればいい。それで判断できるように、トライアルは全機能を30日使える形にしています。
そのつながりを、資産に変えよう。
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まずは画面を見るだけでも構いません。
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